iDeCoの控除手続きは働き方で分かれ、会社員は年末調整、個人事業主は確定申告が基準です。
本記事は税務の一般的な制度情報を整理したものであり、個別の税務相談・税務代理を行うものではありません。制度・手続きの内容は記事公開時点のものであり、変更される場合があります。具体的な手続きは国税庁・勤務先・加入している金融機関の最新の案内でご確認ください。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は、全額が小規模企業共済等掛金控除の対象になるとされていますが、この控除を受けるための手続きは、年末調整で済む場合と確定申告が必要な場合に分かれるとされています。どちらの手続きが必要かは、主に働き方によって決まるとされています。この記事では手続きの分かれ目を客観情報で整理します。
年末調整と確定申告は、そもそも何が違うのか?
違いは「どちらが得か」ではなく、手続きを行う主体とタイミングです。
手続きの主体の違い
年末調整は、勤務先(会社)が従業員に代わって1年間の所得税額を計算し直す手続きとされています。確定申告は、納税者本人が税務署に対して所得や控除を申告する手続きとされています。会社が代行できるかどうかが分かれ目です。
対象になる人の違い
会社員等で年末調整の対象となる人は、小規模企業共済等掛金控除証明書を勤務先に提出することで年末調整の中で控除を受けられるとされています。個人事業主等、そもそも年末調整の対象でない人は、確定申告でこの控除を申告する必要があるとされています。
| 比較の観点 | A:年末調整で対応 | B:確定申告で対応 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 会社員等(年末調整の対象者) | 個人事業主等(年末調整の対象外) |
| 必要な手続き | 控除証明書を勤務先に提出 | 確定申告書に控除額を記入し税務署へ提出 |
| タイミング | 年末(勤務先が定める期限まで) | 原則翌年2月16日〜3月15日頃(年による) |
| 控除証明書の扱い | 勤務先に提出(原本提出が必要な場合あり) | 確定申告書に添付または保管 |
表のとおり、Aは「会社に任せる」手続き、Bは「自分で税務署に申告する」手続きです。比較すべきなのはどちらが得かではなく、自分がそもそも年末調整の対象かどうかです。
どちらの手続きが必要かを判断する3つの基準
基準1:会社員等で年末調整の対象になっているか
最も判定力の高い基準です。勤務先で年末調整を受けられる会社員等は、通常、小規模企業共済等掛金控除証明書を勤務先に提出することで年末調整の中で手続きが完了するとされています。
基準2:個人事業主・年末調整対象外かどうか
個人事業主やフリーランス等、そもそも年末調整の対象でない人は、確定申告でこの控除を申告する必要があるとされています。
基準3:会社員でも確定申告が必要になる他の事情があるか
会社員であっても、医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)等、他の理由で確定申告を行う場合は、iDeCoの控除もあわせて確定申告書に記載することになるとされています。年末調整と確定申告の両方で同じ控除を重複して申告しないよう注意が必要とされています。
3つの基準で見る、年末調整で対応できる場合・確定申告が必要な場合
年末調整で対応できるのは、次のような場合です
- 会社員等で、勤務先の年末調整の対象になっている
- 他に確定申告が必要な事情(医療費控除等)がない
- 小規模企業共済等掛金控除証明書を勤務先の期限までに提出できる
確定申告が必要なのは、次のような場合です
- 個人事業主・フリーランス等で、そもそも年末調整の対象でない
- 会社員だが、医療費控除・ふるさと納税(ワンストップ特例未使用)等、他の理由で確定申告を行う
- 年末調整の期限までに控除証明書を勤務先に提出できなかった
どちらか迷った場合の決め方
迷った場合は、基準1(年末調整の対象かどうか)を先に確認することをおすすめします。 年末調整の対象であっても期限に間に合わなかった場合は、確定申告で控除を受けられる場合があるとされています。具体的な対応方法は勤務先の担当部署や税務署にご確認ください。
手続きを行う前に、先にやっておくこと
- 加入している金融機関(iDeCoの運営管理機関)から送られる控除証明書の到着時期・保管方法を確認する
- 勤務先の年末調整の提出期限を確認する
- 他に確定申告が必要な事情(医療費控除・ふるさと納税等)がないかを確認する
- 不明な点は国税庁の相談窓口や税務署に確認する
よくある質問
Q. 年末調整で控除証明書を出し忘れた場合はどうなりますか?
A. 確定申告で控除を申告できる場合があるとされています。具体的な対応は税務署にご確認ください。
Q. 会社員でも確定申告が必要になることはありますか?
A. 医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例未使用)等、他の理由で確定申告を行う場合は、iDeCoの控除もあわせて申告する必要があるとされています。
Q. 控除証明書を紛失した場合は再発行できますか?
A. 加入している金融機関(運営管理機関)に確認する必要があるとされています。具体的な手続きは各機関の案内をご確認ください。
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執筆者情報
本記事は、お金カテゴリ(お金に関する意思決定を扱う記事)の執筆方針に基づき、断定的な結論を避け、読者自身が手続きの基準を持てるようになることを目的として執筆しています。個別の税務相談・税務代理を行うものではありません。実在の監修者は現時点でいないため、執筆方針の明記のみを行っています。また、個人の体験談を結論の断定材料として用いていません。制度・手続きの内容は変更される場合があります。具体的な手続きにあたっては、国税庁・勤務先・加入している金融機関の最新の案内をご確認ください。本記事に広告(PR)リンクは含まれていません。

