扶養控除と配偶者控除の違い|確認しておきたい3つのポイント

扶養控除と配偶者控除の違いを表すイラスト お金

扶養控除と配偶者控除は対象となる親族の範囲が違い、両方に当てはまる人は申告時に重複しないよう注意が必要です。

特定の税理士・申告ソフト・サービスを推奨するものではありません。控除額の適用可否は個々の所得・家族構成等により異なり、本記事は税務上の助言を行うものではありません。

「扶養控除」と「配偶者控除」は、どちらも所得税の負担を軽減する仕組みですが、名前が似ているため、自分の家族の誰がどちらの対象になるのかで迷うことがあります。年末調整や確定申告の際に、配偶者と子ども・親等の扶養親族をどちらの控除欄に記載すればよいかわからないという声もあります。この記事では2つの控除の違いを客観情報で整理し、確認しておきたい3つのポイントで切り分けます。なお、具体的な控除額の計算方法は扱っていません。制度の内容や所得要件は法改正等により変わる場合があるため、具体的な内容は国税庁等の最新の案内でご確認ください。

「扶養控除」と「配偶者控除」は、そもそも何が違うのか?

2つは「どちらが有利か」ではなく、対象となる親族の範囲が違います。

対象となる親族の違い

扶養控除は、子ども・親等、配偶者以外の親族で、一定の所得要件等を満たす人を扶養している場合に適用される控除とされています。配偶者控除は、文字どおり配偶者(夫または妻)が一定の所得要件等を満たす場合に適用される控除とされています。配偶者か、配偶者以外の親族かが分かれ目になります。

控除額の決まり方の違い

扶養控除は、扶養親族の年齢区分(一般・特定・老人等)によって控除額が異なるとされています。配偶者控除は、納税者本人の合計所得金額に応じて控除額が段階的に変わる仕組みとされており、一定の所得を超えると控除額が逓減し、さらに超えると対象外になる場合があるとされています。親族の年齢で決まるか、本人の所得で変わるかで、この決まり方が異なります。

比較の観点 A:扶養控除 B:配偶者控除
対象となる親族 配偶者以外の扶養親族(子・親等) 配偶者(夫または妻)
控除額の決まり方 扶養親族の年齢区分で変動 納税者本人の所得金額で変動
所得要件の確認対象 扶養される親族側の所得 納税者本人と配偶者双方の所得
向いている確認(該当しやすい人) 子・親等を扶養している 配偶者の収入が一定の範囲にある

表のとおり、Aは「配偶者以外の家族」を対象にした控除、Bは「配偶者」を対象にした控除です。確認すべきなのはどちらが得かではなく、自分の家族構成でどちらの控除に該当する親族がいるかです。

申告時に確認しておきたい3つのポイント

ポイント1:家族それぞれがどちらの対象になるかを整理する

最も判定力の高いポイントです。配偶者は配偶者控除(または配偶者特別控除)、子ども・親等は扶養控除と、対象となる親族によって申告欄が分かれるとされています。家族構成を一覧にして、誰がどちらの対象になるかを先に整理しておくと申告時の記載漏れを防ぎやすくなります。

ポイント2:所得要件を満たしているか確認する

扶養控除・配偶者控除とも、扶養される側(親族・配偶者)の所得が一定額以下であることが要件とされています。パート収入等で所得が要件を超えている場合、控除の対象外になる場合があるため、年間の収入見込みを事前に確認しておく必要があります。

ポイント3:重複して申告していないか確認する

同一の親族を複数の納税者(例えば共働きの夫婦双方)が重複して扶養控除の対象として申告すると、是正が必要になる場合があるとされています。家族内で誰がどの親族を扶養控除の対象とするかを、事前にすり合わせておくことが必要です。

3つのポイントで見る、確認しておくと安心な人

扶養控除の確認を優先しておきたいのは、次のような場合です

  • 子ども・親等、配偶者以外の親族を扶養している
  • 共働きで、どちらが扶養控除の対象として申告するか未確定
  • 扶養親族の年齢区分(一般・特定・老人等)を把握していない

配偶者控除の確認を優先しておきたいのは、次のような場合です

  • 配偶者にパート等の収入があり、所得要件に該当するか不明
  • 自分(納税者本人)の所得が高く、控除額が変動する可能性がある
  • 配偶者特別控除との違いを理解していない

どちらを優先すべきか迷った場合の確認の仕方

迷った場合は、ポイント1(家族それぞれがどちらの対象になるかを整理する)を先に行うことをおすすめします。 対象の整理をしないまま申告を進めると、重複申告や記載漏れにつながる可能性があります。先に家族構成と各人の所得見込みを一覧化しておけば、その後の申告欄の記載で迷いにくくなります。

申告する前に、先にやっておくこと

  • 家族構成を一覧にし、それぞれが扶養控除・配偶者控除のどちらの対象になりうるか整理する(本記事の情報は公開時点のものです)
  • 扶養親族・配偶者それぞれの年間収入見込みを確認する
  • 共働き等で重複申告のおそれがある場合は、事前に家族内ですり合わせる
  • 控除額の具体的な金額は、国税庁の最新の案内または勤務先の年末調整書類でご確認ください

よくある質問

Q. 配偶者控除と配偶者特別控除は同じものですか?

A. 配偶者控除と配偶者特別控除は別の制度とされており、配偶者の所得額に応じていずれか一方が適用される、または双方とも対象外になる場合があります。本記事は扶養控除と配偶者控除の違いの整理のみを扱っており、配偶者特別控除の詳細は国税庁の最新の案内でご確認ください。

Q. 共働きの場合、子どもの扶養控除はどちらが受けられますか?

A. 一般的には夫婦のいずれか一方が扶養控除の対象として申告する形になるとされていますが、具体的な判断は個々の所得状況により異なるため、最新の公的情報でご確認ください。

Q. 扶養控除の申告を間違えた場合はどうすればよいですか?

A. 本記事は扶養控除と配偶者控除の違いの整理のみを扱っており、申告内容の是正手続きについては税務署または勤務先の担当部署にご確認ください。

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執筆者情報

本記事は、お金カテゴリ(お金に関する意思決定を扱う記事)の執筆方針に基づき、断定的な結論や特定の税理士・申告ソフト・サービスの推奨を避け、読者自身が判断基準を持てるようになることを目的として執筆しています。特定の事業者・サービスを推奨するものではなく、個別の控除額の算出や税務判断に対する助言を行うものでもありません。実在の監修者は現時点でいないため、執筆方針の明記のみを行っています。また、個人の体験談を結論の断定材料として用いていません。制度の内容・所得要件は法改正等により変わる場合があり、適用の可否は個々の状況によって異なります。具体的な検討にあたっては、国税庁の最新の案内をご確認いただくか、税理士等の専門家へご相談ください。本記事に広告(PR)リンクは含まれていません。

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