源泉徴収票の見方|確認しておきたい3つのポイント

源泉徴収票は税額の根拠を示す書類で、見るべき3カ所を押さえれば内容を自分で確認できます。

特定の税理士・会計ソフト・サービスを推奨するものではありません。税額の計算は個々の所得・控除の状況等により異なり、本記事は税務上の助言を行うものではありません。

源泉徴収票を受け取っても、項目が多く、どこを見れば何がわかるのかわかりにくいという声があります。住宅ローンの審査書類やふるさと納税の限度額確認、確定申告の際など、源泉徴収票の内容を自分で読み取る必要がある場面は少なくありません。この記事では源泉徴収票の主な項目の見方を客観情報で整理し、確認しておきたい3つのポイントで切り分けます。なお、具体的な税額の計算方法や個別の控除適用の可否は扱っていません。様式や記載内容は法改正等により変わる場合があるため、具体的な内容は国税庁等の最新の案内でご確認ください。

源泉徴収票には、そもそも何が書かれているのか?

源泉徴収票は、1年間の給与等の支払額と、そこから差し引かれた税額等をまとめた書類です。

「支払金額」と「給与所得控除後の金額」の違い

「支払金額」は、1年間に勤務先から支払われた給与・賞与の合計額(控除前の総支給額)とされています。「給与所得控除後の金額」は、そこから給与所得控除(概算の必要経費に相当する控除)を差し引いた金額とされています。控除を差し引く前か後かが分かれ目になります。

「所得控除の額の合計額」と「源泉徴収税額」の違い

「所得控除の額の合計額」は、社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除等、各種控除の合計額とされています。「源泉徴収税額」は、所得からこれらの控除を差し引いた課税所得に基づいて計算され、実際に源泉徴収(天引き)された所得税額とされています。控除の合計額そのものか、最終的に徴収された税額かで項目の意味が異なります。

主な項目 意味 主な用途
支払金額 控除前の給与・賞与の総支給額 年収の確認、ローン審査書類等
給与所得控除後の金額 給与所得控除を差し引いた金額 所得金額の確認
所得控除の額の合計額 社会保険料控除・扶養控除等の合計 控除適用状況の確認
源泉徴収税額 実際に天引きされた所得税額 確定申告時の税額確認

表のとおり、上段2項目は「所得の金額」に関する項目、下段2項目は「控除と税額」に関する項目です。確認すべきなのは項目名の暗記ではなく、自分が何を確認したいか(年収か、税額か、控除の状況か)に応じてどの項目を見るかです。

源泉徴収票を見るときに確認しておきたい3つのポイント

ポイント1:何を確認したいかを先に決める

最も判定力の高いポイントです。年収を確認したい場合は「支払金額」、所得税額を確認したい場合は「源泉徴収税額」、受けている控除の内容を確認したい場合は「所得控除の額の合計額」と、確認したい内容に応じて見るべき項目が変わるとされています。目的を決めずに全体を眺めると、項目の多さに混乱しやすくなります。

ポイント2:扶養親族・控除の記載に誤りがないか

配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除等の記載内容は、年末調整の際に自分で提出した申告内容が反映されているとされています。記載内容に誤りがあると感じた場合は、勤務先の担当部署に確認することが必要になる場合があります。

ポイント3:何の手続きに使うのかを確認する

住宅ローンの審査、確定申告、ふるさと納税の限度額確認、保育園の入園申請等、提出先によって源泉徴収票のどの項目が重視されるかが異なる場合があるとされています。提出先からどの項目を求められているかを事前に確認しておくと、見るべき箇所を絞り込みやすくなります。

3つのポイントで見る、確認しておくと安心な人

「支払金額」を中心に確認しておきたいのは、次のような場合です

  • 住宅ローンやクレジットカードの審査書類として年収を確認したい
  • 転職活動等で前職の年収を把握したい
  • 家計の見直しで年間の総支給額を確認したい

「源泉徴収税額」「所得控除」を中心に確認しておきたいのは、次のような場合です

  • 確定申告の要否・内容を確認したい
  • 年末調整で申告した控除が正しく反映されているか確認したい
  • ふるさと納税の限度額を把握するための参考にしたい

どこを見ればよいか迷った場合の確認の仕方

迷った場合は、ポイント1(何を確認したいかを先に決める)に立ち返ることをおすすめします。 目的を決めずに源泉徴収票全体を読もうとすると、項目の多さにかえって混乱しやすくなります。先に自分が知りたいこと(年収か、税額か、控除の状況か)を決めておけば、見るべき項目を絞り込みやすくなります。

確認する前に、先にやっておくこと

  • 自分が何のために源泉徴収票を確認したいか(提出先・目的)を整理する(本記事の情報は公開時点のものです)
  • 扶養親族・各種控除の記載内容が、自分が申告した内容と一致しているか確認する
  • 提出先がある場合は、どの項目の提出・記載が求められているか事前に確認する
  • 記載内容に疑問がある場合は、勤務先の担当部署に確認する方法もある

よくある質問

Q. 源泉徴収票の「支払金額」が、そのまま手取り額になりますか?

A. 「支払金額」は控除前の総支給額とされており、そこから社会保険料や所得税・住民税等が差し引かれた後の金額が実際の手取り額とは異なります。手取り額を確認したい場合は、給与明細等あわせてご確認ください。

Q. 源泉徴収票を紛失した場合はどうすればよいですか?

A. 本記事は源泉徴収票の見方の整理のみを扱っており、再発行の手続きについては勤務先の担当部署にご確認ください。

Q. 源泉徴収票の内容を確定申告にそのまま使えますか?

A. 確定申告が必要な場合、源泉徴収票の記載内容(支払金額・源泉徴収税額等)を申告書に転記する形で利用するとされていますが、具体的な記入方法は国税庁の最新の案内でご確認ください。

あわせて読みたい

年末調整と確定申告の違い|両方必要になる人の確認ポイント — 源泉徴収票は年末調整の結果をまとめた書類です。確定申告が必要かどうかはこちらもあわせてご確認ください。

保険の見直しは自分で比較するか無料相談窓口を使うか — 源泉徴収票に記載される生命保険料控除の内容から、保険の見直しを検討したい場合はこちらもご確認ください。

執筆者情報

本記事は、お金カテゴリ(お金に関する意思決定を扱う記事)の執筆方針に基づき、断定的な結論や特定の税理士・会計ソフト・サービスの推奨を避け、読者自身が判断基準を持てるようになることを目的として執筆しています。特定の事業者・サービスを推奨するものではなく、個別の税額の算出や税務判断に対する助言を行うものでもありません。実在の監修者は現時点でいないため、執筆方針の明記のみを行っています。また、個人の体験談を結論の断定材料として用いていません。様式・記載内容は法改正等により変わる場合があり、適用の可否は個々の状況によって異なります。具体的な検討にあたっては、国税庁の最新の案内をご確認いただくか、税理士等の専門家へご相談ください。本記事に広告(PR)リンクは含まれていません。

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